音響測深器の小部屋

音響測深器
 音響測深器( Echo sounder)もまた、 レーダーと同様に「山彦」の原理を応用したもの
で、船底から真下の海底に向けて、パルス状に音波を発信し、海底から反射して来た、この
音波を受信して深さを測るものです。海水中を音が伝わる速さは 1500 メートル/秒と言わ
れていますので、船底から音波を発信し、丁度1秒で反射して来たとすれば、音波は海水中
を往復する訳ですから、1500 m / 2 = 750 m で、海の深さは 750 m となります。

 写真の測深器は深度表示を記録紙に描くタイプですが、最近ではブラウン管表示のものが
多い様です。また、音響測深器には魚群も映ります。従って、音響測深器も魚群探知器も構
造的には同じものです。ソナー式魚群探知器とは異なります。

 音波は気泡があると乱反射して画像が乱れますので、音波を発受信する送受波器は船底の
気泡が発生しにくい場所に設置されます。大型船では一般に船首から全長の1/3付近に設置
される様です。また、深度切換えや、発信音波の周波数切換え、喫水調整機能があります。
一般に、周波数は 50 kHz と 200 kHz の超音波が使われており適宜に切換えが可能です。