左のイメージ画は「単錨泊」中の船が強風中に振れ回る 様子を描いたものです。
単錨泊(片舷一個の錨で錨泊すること)は一般的な錨泊 方法ですが、風が強くなると次第に振回りが大きくなり、
船は画のように、横に8の字を描くように動き回ります。
錨鎖に掛かる張力は、A点とB点で最大となり、もしも
風圧に対して錨鎖の「把駐力」(錨が海底に係止する力) が弱い場合には、 「走錨( Dredging )」(錨が海底を滑
りだす事)し始め、近くの浅瀬に乗揚げたり、海岸に座礁 する危険があります。
船では走錨を防止するために錨鎖を十分長く使用して錨 泊します。使用する錨鎖の長さは、経験的に錨泊する海の
深さで決めるのが一般的です。水深を(D)とすれば、 ◎ 通常の場合:5D〜6D (風速10m 位まで。)
◎ 強風の場合;3D+90m (風速20m 位まで。) ◎ 荒天の場合;4D+145m などと言われています。 |