現在、このレーダーの表示は上を北として表示していますが、この表示方法を「真方位表
示」と言い、切換えによって「相対方位表示」や「真運動表示」にする事ができます。
「真方位表示」は針路を変えても船首輝線の方向が変化するだけで、島や海岸線の映像は
変わりません。海図を見ている感じですので、海図との照合が容易です。
「相対方位表示」は上を船首方向とした表示方法で、船首に向かって、他船や、島、海岸
線などが相対的に表示されますので、他船を避航する場合や、狭水道を通過する場合などに
適した表示方法です。しかし、これは針路を変える度に映像が回転する事になります。
「真運動表示」は、自船の位置は、レーダー画面上では中心ですが「真運動表示」に切換
えると、中心(自船位置)が針路の方向に速力の速さで移動して行く表示方法です。従って
島や海岸線、移動していない他船など、移動しないものは画面上では静止映像となり、移動
しているものは、その映像から移動方向と速さを「ベクトル線」で識別した映像として表示
されます。この「真運動表示」では時間の経過につれて自船位置が画面の外に出てしまいま
すので、時々、リセットして自船位置を画面中心に戻す必要があります。 |