(1) 天体高度を観測した時の正確な世界時(U)を求める。
  世界時=クロノメ−タ示時+クロノメ−タ誤差

(2) 世界時を用いて天測暦からE,赤緯d,P.P.for Uを求める。
    P.P.for Uを計算で求める場合は、次式を使用する。
  P.P.for U=(24H-EROT)*U/EROT   
  EROT=23H56M4.0905S=23.9345H
  U:世界時, EROT:地球自転周期
    
(3) 天体のグリニジ時角HGを求める.HG=U+E(U=0H)+P.P.for U
  E(U=0H)は、当日世界時0時における天体のE値であり、
  赤緯d は天体の地位の緯度、-HG は天体の地位の経度になっている。

(4) 推測船位における天体の高度(計算高度)と方位角を求める。
AC(ti) =sin-1{sin[d(ti)]・sin(l0)+cos[d(ti)]・cos(l0)・cos[H(ti)]}
Z(ti) =sin-1{cos[d(ti)]・sin[H(ti)]/cos[AC(ti)]}
H(ti) =L0+HG(ti)
AEW =sin-1{sin[d(ti)]/sin(l0)}
AC(ti): tiにおける天体の計算高度(推測船位における天体真高度)
Z(ti): 天体方位角
d(ti): 時刻tiにおける天体の赤緯
H(ti): 時刻tiる天体の時角
AEW(ti): 時刻tiにおける天体の東西圏上高度
(l0,L0): 推測船位における緯度,経度
  <天体方位角Z の前後に付ける符号を決める>
   方位角の符号

(5) 天体の観測高度に測高度改正を行い,真高度AT(t)を求める。
  測高度改正は、天測計算表の測高度改正表を用いる。
  尚、本システムでは、眼高差については天測計算表に示されている次式を用い、
  気差については理科年表に示されている近似式を用いた。
  眼高差=-1.776'×H0.5+0.2'×(ta -tw ) 
  H:眼高(m),    ta:気温,     tw:水温

(6) 時刻tにおける修正差を求める。  I(t)=AT(t)-AC(t)
  I(t):時刻(t)における修正差
 AT(t):天体真高度,AC(t):天体計算高度

(7) 速力(船速)と航走時間より 1番目の天体を観測してから
  2番目の天体を観測するまでの航走距離Distを求める。

(8) 方位角Z(t) ,修正差I(t) を用いて位置の線を作図する。
  又、時刻(t)におけるの位置の線L1(t)を針路と航走距離で
  転位することにより時刻(t2)における位置の線L1(t2) を得る。
 ( 1番目の天体の位置の線を針路と航走距離で平行移動する。)

(9) 図よりD.lat, Depを読み取り,Dep をD.longに変換する。
  D.long=Dep/cos(l0)   l0:推測船位の緯度

(10)推測船位の緯度,経度にD.lat, D.long を加えて時刻(t2)に
   おける天測船位を求める。
  l=l0+D.lat L=L0+D.long   
  (l0,L0):推測船位の緯度,経度  (l,L):天測船位の緯度,経度

<補足> 天測位置を計算で求める方法 天測位置計算公式   AiT(ti):i番目の天体の時刻(ti)における真高度(i=1〜2)   AiC(ti):i番目の天体の時刻(ti)における計算高度(i=1〜2)   Zi(ti):i番目の天体の時刻(ti)における方位角(i=1〜2)   Ii(ti):i番目の天体の時刻(ti)におけるインターセプト(i=1〜2)